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日大と文科省の癒着/丸投げ計画再浮上(上申書・申入書他)

 日大の新設学部の認可不履行問題を調査する文科省の担当者が、よりによってその学部が主催するシンポジウムに登壇していました。警察に駆け込んだら、犯人と警官が仲良く酒盛りをしていた、というような衝撃です(シンポジウムの語源は酒盛りです)。3月13日の『赤旗』では次のように報道されています。

雇い止め日大を指導すべき文科省 当局企画に担当協力
 首都圏大学非常勤講師組合は12日、日本大学の新設学部の認可不履行問題を調査する文科省の担当者が、当該学部のシンポジウムに登壇しているのは不適格だとして、文科省に対し、適任者に替えて日大への指導を行うよう申し入れました。
 日大は、2016年4月新設の危機管理学部とスポーツ科学部で、英語担当非常勤講師15人全員を雇い止めにして、授業を外部業者に委託することを計画。非常勤講師組合は、文科省認可にも教員直接雇用の原則にも反すると指摘し、文科省に指導を要請しています。
 文科省の担当者は7日の「日本大学理事長特別研究シンポジウム 大学における危対応とレジリエンス」で、パネリストをつとめました。非常勤講師組合は文科省担当者が学部責任者と懇意にしていたとすれば、調査担当の資格に欠けると問題視しています。
 文科省の担当者は、本紙の問い合わせに「日大の研究と直接の関係はなく、防災担当を経由してパネリストの依頼が来たものです。日大への聞き取り調査などは行っています」と答えました。(『赤旗』2018年3月13日)

 また、この間、日大が、新設2学部の英語授業の脱法的丸投げ計画をまだあきらめていないことが明らかになりました(「ウエストゲイト」という外部業者の講師が実際の授業、採点を行い、専任教員はそれを「見てるだけ」、というもの!)。
 これらの問題に関する上申書・申し入れ書等の資料を掲載します。
妖怪まるなげ
妖怪つつぬけ
資料目次
■(1)2017年11月20日上申書(情報提供書)
 (文科省高等教育局高等教育企画課大学設置室あて)

■(2)2017年11月30日上申書(情報提供書)その2
 (文科省高等教育局高等教育企画課大学設置室あて)

■(3)2018年1月5日上申書(情報提供書)その3
 (文科省高等教育局大学振興課 林剛史氏、高等教育企画課大学設置室 麻生亘氏あて)

■(4)2018年3月6日上申書(情報提供書)その4
 (文科省高等教育局大学振興課 林剛史氏、高等教育企画課大学設置室 麻生亘氏あて)

■(5)2018年3月7日 日本大学理事長特別研究シンポジウム「大学における危機対応とレジリエンス」告知ページ(2018年3月15日)
 (パネリストとして林剛史氏の名前あり)

■(6)2018年3月8日「日大授業 外部委託が再浮上 団交で示す 偽装請負の疑い」しんぶん赤旗

■(7)2018年3月15日 上記シンポジウムの様子を伝えるWEBページ
 (「危機管理学部への期待」を語る林剛史氏の発言あり)

■(8)2018年3月12日 申入書
 (文科省高等教育局局長あて)



【資料(1)】

平成29年11月20日
文科省高等教育局高等教育企画課大学設置室
担当者様
東京公務公共一般労働組合
同 大学・専門学校非常勤講師分会
(首都圏大学非常勤講師組合)
副 委 員 長 大 野 英 士
上申書(情報提供書)

拝啓、
 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 私は、大野英士(ひでし)と、申し、東京公務公共一般労働組合・同大学専門学校非常勤講師分会(本部:〒170-0005東京都豊島区南大塚2-33-10東京労働会館5F、以下 「首都圏大学非常勤講師組合」ないし「組合」と略称)の副委員長を務めるものでございます。
 本日は、日本大学スポーツ科学部、同危機管理学部(〒154-0002 東京都世田谷区下馬三丁目3−34−1)について当組合組合員他から得た情報をお知らせし、上記二学部について、貴職に大学設置法上定められた適切な処置を講じていただきたく書面をもつてお願いする次第です。

1. 日本大学スポーツ科学部、同危機管理学部は、日本大学(本部:〒102-0074 東京都千代田区九段南四丁目8番24号)の新学部として平成28年に設置が認められた新設学部です。
2. 当組合組合員である、井上悦男氏〔web版では個人情報は省略〕は、〔web版では個人情報は省略〕平成28年に危機管理学部非常勤講師に採用され、現在日大だけで週19コマの授業を担当しています。
3. 井上悦男氏は、平成26年日本大学専任教員間山伸准教授の紹介で、平成28年4月に新設が計画されていた危機管理学部の英語非常勤講師となることを要請され、平成 26年11月26日、添付のとおり「日本大学本部学務部学務課新設学部開設等準備室」より、学部新設に伴う「非常勤講師採用に関する書類の提出」を依頼され、それに応じて、同年12月5日までに履歴書等新学部設置申請に係わる書類を提出しました。この時、スポーツ科学部、危機管理学部では、合計して16名の英語教員が新規に採用され、井上悦男氏同様、新設学部申請に必要とされる履歴書等の書類を提出しています。なお、11月26日の「依頼書類」には特に、新設学部「完成年度の平成32年3月までは、継続してご担当いただきますよう、お願いいたします」との但し書きがあり、また、日本大学が文科省に提出した学部新設に係わる申請書類の中にも氏の名前が記されていることが、公開されたネット上の情報からも確認することができます。
4. ところが、大学設置から2年経過しない、すなわち、新設学部完成年度を2年以上余した平成29年11月6日(月)から工藤聡一学務委員長と、堀敏一事務長の2名が、出講日が曜日によってバラバラな非常勤講師に対し、「非常勤講師説明会」と称する会合を順次開き、平成30年3月で英語非常勤講師16名全員を「雇い止め」すると通告してきました
5. 非常勤講師説明会の初日である平成29年11月6日(月)に雇い止めを通告された非組合員の女性講師(スポーツ科学部所属)の話では当初、大学側の説明は「カリキュラム改変に伴う雇い止め」という話だったとのことです。ただし、大学側の説明は日によって変わり、井上悦男氏に対しては「(カリキュラム改変ではなく)カリキュラムの運用の変更による雇い止め」との説明がなされました。しかし、同時に雇い止めを通告された別の非常勤講師からの情報によれば、平成30年度のカリキュラムは「白紙」状態であり、まだ確証があるわけではありませんが、「今回の英語非常勤講師16名全員の雇い止めは、外部の語学学校に英語教育を業務委託(丸投げ)をして経費を浮かすことが目的」だとの情報も存在します。
6. スポーツ科学部、危機管理学部の両学部は、三軒茶屋の同じキャンパス内にあり、ほぼ完全に一体的に運営されており、しかも、教授会等学内の協議機構は全く機能せず、学務委員長などごく少数の上部役職者の専断で経営されているのが実情だとのことです。今回の英語教員16名全員の雇い止めも上記、工藤聡一学務委員長と、堀敏一事務長の2名によって推進され、専任教員や他の事務職員にも、事前の告知はおろか、非常勤講師への雇い止め通告が進行中の現在も詳細については知らされておらず、両学部関係者の間では、平成30年度の英語講座がどうなるか不安が広がっているとのことです。
7. 私、大野英士は、11月14日の段階で上記、日大スポーツ科学部で雇い止通告を受けた非組合員の女性非常勤講師から相談を受け、確認のため、文科省大学設置室に電話し、電話に対応していただいた三島氏に簡単に事情を説明いたしましたが、その際、三島氏より「学部・学科新設の場合は、完成年度(大学の場合は学部開設から4年)まで、カリキュラムや教員構成を変えることは文科省としては容認しておらず、「設置計画履行状況調査」を随時行い、もし学部・学科の設置計画が文科省の届出どおりの条件で行われていない場合には、指導する」とのお言葉をいただきました。
8. 三島氏のお話では、「設置計画履行状況調査」は大学からの「履行状況報告書」に基づいて随時行うということで、組合としてもネット上で公開されている両学部の「報告書」を確認いたしましたが、たとえば29年5月に提出された「報告書」の井上悦男組合員に関する項目では、赤字で「授業編成見直しによる担当科目変更」とあるだけで、現在両学部で進行している英語非常勤講師全員の「雇い止め」という現実を反映した内容とはなっておりません。
9. 大学設置室の三島氏からは11月16日に改めて電話でご連絡をいただき、文書での情報提供を行えば担当者に取り次いでいただけるとの確約をいただきました。それを受けまして、今回、井上悦男組合員より詳しい聞き取り調査を行い、他の関係者からの情報提供や文書と合わせて、日大スポーツ科学部、危機管理学部でおこっている「英語教員16名の雇い止め事件」につきまして、平成29年11月20日現在で組合が把握している事実関係をご報告させていただく次第です。

 文科省「大学設置室」におかれましては、本上申書(情報提供書)提出を機に、日大スポーツ科学部・同危機管理学部の実情を詳細に調査され、上記のように、明かに文科省の方針とは異なる運用情況が確認された際には、是非、適切な指導を行っていただきますようお願い申し上げます。
 なお、組合と致しましては、すでに、他学部の問題で11月28日に日本大学と市ヶ谷の私学会館で労働組合法に基づく団体交渉を行うことになっておりますが、現在、私どもが把握している情報をもとに、スポーツ科学部・危機管理学部の問題についても、日本大学に対しすみやかに追加の「団交要求書」を送付し、上記問題についても「団交事項」に含めるよう通告する予定です。団交等の交渉を通じまして新たな情報が得られましたら、改めて文科省「大学設置室」にご報告いたします。
 何卒、宜しくお願いいたします。
敬具

組合担当者連絡先
大野 英士(おおの ひでし)
〔web版では連絡先は省略〕




【資料(2)】

2017年11月30 日
文科省高等教育局高等教育企画課大学設置室
担当者様
東京公務公共一般労働組合
同 大学・専門学校非常勤講師分会
(首都圏大学非常勤講師組合)
副 委 員 長 大 野 英 士
上申書(情報提供書)その2

拝啓、
 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 私は、大野英士(ひでし)と、申し、東京公務公共一般労働組合・同大学専門学校非常勤講師分会(本部:〒170-0005東京都豊島区南大塚2-33-10東京労働会館5F、以下「首都圏大学非常勤講師組合」ないし「組合」と略称)の副委員長を務めるものでございます。
 さる11月20日、日本大学スポーツ科学部、同危機管理学部(〒154-0002 東京都世田谷区下馬3丁目3−34−1)について当組合組合員から得た情報を「上申書(情報提供書)の形で、大学設置室の三島様からのお求めに応じ提出させていただきましたが、11月28日、私学会館(アルカディア市ヶ谷)で行われた日本大学と当組合との「団体交渉」および上申書提出後に得られた情報に基づきまして、再度、追加の上申書(情報提供書)を提出させていただきます。
 文科省「大学設置室」におかれましては、本「上申書(情報提供書)その2」提出を機に、日大スポーツ科学部・同危機管理学部の実情を詳細に調査され、上記のように、明かに文科省の方針とは異なる運用情況が確認された際には、是非、適切な指導を行っていただきますようお願い申し上げます。
 12月8日に予定されている日大側の報告を待って、改めて、その後の経過につきまして報告させていただきます。
 何卒、宜しくお願いいたします。
敬具


1.  11月28日、日大と当組合との間で持たれた団体交渉において、当組合は、日大当局に対し、工藤聡一学務委員長と、堀敏一事務長主導のもとに、両名が、新学部設置から2年もたたない11月6日から「非常勤講師説明会」を開催し、新設2学部に所属し、学部設置申請書に名前の記された英語非常勤講師16名に、平成30年3月で「全員雇い止め」とする通告を行ったことに対し、詳細な説明を求めました。
また、特に、この雇い止めがスポーツ科学部・危機管理学部の学部長はじめとする学部執行部、日大理事長の指示・了解のもとに行われたものかを、問いただしました。
2. 日大側は、当初、同席した顧問弁護士が「この問題については、現在調査中であり、何もお答えできない」と発言するなど、全く誠実に回答する意志を示しませんでしたが、当組合が、文科省大学設置室に宛てた「上申書(情報提供書)」のコピーを示し、さらに詳しく情況を説明したところ、「組合側からの情報提供により誰が中心人物であるかはっきりしたので、早急に事実関係を確認し、12月8日までに、それまで分かった内容を組合側に報告する」旨の回答がありました。
すでに11月20日の上申書でご報告したように、上記両名の他は、スポーツ科学部・危機管理学部の英語専任教員や他の事務職員にすら、16人の雇い止めについての説明はなく、団交に出席した日本大学側交渉担当者も、組合からの情報提供によって、初めて事件の全容やその深刻さを把握したという印象でした。
3. ただし、同日団交に出席した日大スポーツ科学部・危機管理学部のネイティヴの非常勤講師から「本部を〒113-0034東京都文京区湯島3丁目17番1号湯島大同ビル2Fにおく語学学校(株)ウェストゲートに所属する、旧知の外国人講師から、平成30年4月から、ウェストゲート社が、上記日大新設学部の授業を委託されることがすでに内定している旨の情報を得ている」という話が寄せられました。
また、複数のネイティヴ非常勤講師が、顔見知りのウェストゲートの外国人講師が工藤聡一学務委員長に校内を案内されているのを目撃しているとのことです。
4. また、スポーツ科学部・危機管理学部で雇い止めの対象となり、今回組合に加入した真砂(まなご)久晃組合員の話によれば、自分自身も平成27年の採用時点では「新学部設立から4年間は文科省の管理下にあるので、少なくとも4年間は必ず同じ授業を担当してもらいたい」と大学側から念を押されていましたが、初年度から、授業時間などに、多くの変更があり、例えば、金曜日には3限、4限、5限に英語の授業がある予定だったのが、平成28年の4月にはすでに5限の授業はなくなっていました。今回の雇い止めについても、大学側の説明は二転、三転しており、11月13日には「カリキュラムの変更」、16日には「CASECという統一テストの点数が低いので、英語教育システムを変えるためだ」との説明が行われた、とのことです。
5.  また、同組合員他の説明によれば、工藤聡一学務委員長は前任の法学部教授在任時代から「語学教育は外部語学機関に委託すべき」というのが持論だったという話です。3.のネイティヴの非常勤講師の証言などと合わせると、工藤学務長が、今回、新学部完成前に、語学教育の外部機関への委託を意図しているのではないかという話はあり得ない想定ではないように思われます。
6.  工藤学務委員長、堀事務長は、説明会に参加した非常勤講師の一人が「新学部設置から4年間は文科省の管理下にあり、教員の異動は認められていないと説明を受けているが、その点はどうなのか」と説明を求めたところ、「そんな細かいことは文科省はいちいち取りあげないので、不満があるなら、どうぞ文科省に訴えていただいて結構です」と開き直って答弁したということです。
7.  なお、上記の(株)ウエストゲート社は、昭和58年に設立され、大学等から授業を委託され、多くの大学に講師を派遣していますが、ネイティヴの語学教員の間ではこの会社は「成田空港で、学歴や、語学教育の専門資格の有無等お構いなしに「ネイティヴ」であれば誰でもいいというやり方で、リクルートしており、所属教員の質は極めて低く、とても大学の語学教育を担える水準ではない」と悪評の高い語学教育会社であり、「この会社に語学教育を委託した大学その他教育機関の教育水準の低下ぶりは目を覆うばかりである」という報告があることを付記します。
8.  最近、大学の語学授業の外部機関への委託・丸投げは、ますます広がる傾向にあります。
 しかし、これは、文科省が平成18年1月に出した「大学において請負契約等に基づいて授業を行うことについて(大振−八)」で、「大学教員の位置づけ 学校が責任をもって教育を実施するには、実際に教育にあたる教員について、人事権、懲戒・分限権、指揮・監督兼を学校が有することが必要であり、そのためには、教員は当該学校に直接に雇用される者であることが一般的である。(中略)一般的には、請負契約による講師は、学長の権限と責任の下において自ら授業を行うことが困難であり、その役割は、授業を行う教員を補助する業務に限定される可能性が高い」という指示に背馳する情況になっているのではないかと思われます。
9.  なお、組合は、今回の日大スポーツ科学部・危機管理学部が新学部完成前に16人の英語非常勤講師を雇い止めした問題を、従来から首都圏大学非常勤講師組合にご協力いただいている複数の国会議員・議員秘書にすでに報告しております。議員・議員秘書各位におかれても、現在、同じく「大学設置基準」に関わる「加計学園問題」が世上を騒がしている背景もあり、極めて高い関心を示され、早ければ、今特別国会中にも、加計問題と合わせて質問を行う方向で準備が進んでおりますことを、併せてご報告させていただきます。また、国会質問やその他の広報活動については、日大側が、昨日の団体交渉で、16人の非常勤講師の雇い止めをただちに撤回することを拒否したことから、12月8日に予定されている日大側の報告を待たず、組合の判断で進めることを日大側に通告済みです。
以上


組合担当者連絡先
大野 英士(おおの ひでし)
〔web版では連絡先は省略〕
追記:本日、共産党の畑野君枝衆議院議員が日大問題を12月1日に国会質問することが決まったとの連絡がありました。



【資料(3)】

2018年1月5日
文科省高等教育局
大学振興課        林 剛史様
高等教育企画課大学設置室 麻生 亘様
首都圏大学非常勤講師組合
副 委 員 長 大 野 英 士
上申書(情報提供書)その3

拝啓、
 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 「首都圏大学非常勤講師組合」副委員長大野英士でございます。
 12月22日の畑野君枝議員のレクチャーの際には、年末のお忙しいなか、お時間をお割きいただきありがとうございました。
さる12月27日、私学会館(アルカディア市ヶ谷)で行われた日本大学と当組合との「団体交渉」および上申書提出後に得られた情報に基づきまして、改めて、追加の上申書(情報提供書)を提出させていただきます。
 林様、麻生様におかれましては、先日の畑野君枝議員レクチャー、および本「上申書(情報提供書)その3」をもとに、改めて日大スポーツ科学部・同危機管理学部の実情を詳細に調査され、上記のように、明かに文科省の方針とは異なる運用情況が確認された際には、是非、適切な指導を行っていただきますようお願い申し上げます。
 また、今回、札幌圏大学・短期大学非常勤講師組合より、札幌保健医療大学において、日大と同じように、「学科完成前」の非常勤講師雇い止めの発覚が報告されました。私大経営が少子化によって行き詰まる中、文科省に報告した設置条件に満たない低いレベルでの大学運営を行うことを前提に、申請時だけ「水増しした」設置条件で届出を行うとすれば、そもそも大学設置基準の意味がなくなります。併せてご報告申し上げると共に、このケースにつきましても、適正なご指導をお願い申し上げます。
敬具

1.  12月27日、日大と当組合との間で持たれた団体交渉において、当組合は、日大当局に対し、工藤聡一学務委員長と、堀敏一事務長主導のもとに、両名が、新学部設置から2年もたたない11月6日から「非常勤講師説明会」を開催し、新設2学部に所属し、学部設置申請書に名前の記された英語非常勤講師16名に、平成30年3月で「全員雇い止め」とする通告を行ったことに対し、さらに、詳細な説明を求めました。

2. 三軒茶屋キャンパスの堀事務長と米崎人事課長が対応し、おおよそ以下のような「事実」が日大側から主張されました。この日大側主張が後付けの「作文」に過ぎないことは後段で説明します。

3. 16名の非常勤講師の雇い止めについては、9月20日に開催された三軒茶屋キャンパスの臨時執行部会で決定された。そこで、英語科目について、科目で教育する内容は変更しないが、「教授法」の変更を行い、5名の同キャンパスの専任教員と他学部の専任教員(兼担)で担当することを決めた。教科書を統一し、専任教員が担当することで、1週2コマを同じ先生が教える、ということにしたとのことです。

4. 具体的には「英語I〜Ⅷ」まである必修英語科目について大学設置室に届け出た「講義等の内容」の「字句」は変更しない。しかし、全ての科目についてコミュニケーション・ベースを基本にし「教育メソッドを最大化」する。教科内容を「多角化」し、これまで担当教員がこれまで個別に決めていた教科書を「統一」してばらつきを無くす、というのが日大の主張でした。

5. しかし、添付の「英語I〜Ⅷ」の「講義等の内容」(カリキュラム)を一読しただけでも、その講義内容は、科目によって、会話を重視するもの、リスニングやリーディングを重点的に取り扱うもの、ライティングに主眼をおくものなどさまざまで、すべての科目を「コミュニケーション・ベース」に変え、また、そのため、教科書も全て変えるということなら、そもそもそれは「教授法」の変更にとどまらず、「講義内容」(カリキュラム)内容そのものが全く別の内容に置き換えなければ不可能です。

6. ちなみに「英語Ⅰ」の「講義等の内容」を見ると「英語で話す,聴くために必要となる基礎的な英語力を養うための授業を行う。中等教育までに学習してきた内容の確認とその充実・発展を図り,大学教育の中で英語を用いてコミュニケーションをとるために必要な英語能力の基礎を身に付ける。正しく内容を伝え,正確に内容を理解するために必要な英文法の修得(ママ)及び適切な語彙・表現力を身に付ける練習を,主に音声を活用しながら行っていく。また,e-Learningを活用することにより,授業内だけではなく,随時,学生自らが能動的に英語と関わることが求められる。授業形態は演習により行う。」となっていますが、一方、「英語Ⅵ」の「講義内容」は「英語で書かれたある程度の長さの文章を読む読解力を養うための授業を行う。論説文・随筆・短編小説などを活用して,大まかに意味を捉えるという練習から,より精緻に内容を理解する練習へと発展させて授業を展開していく。より一層の学習効果を上げるために, 英語で書かれた文章の論理構造に注意を向ける。さらに文章の内容 をより深く考察していくことが求められる。授業形態は演習により行う。」となっています。
 「英語Ⅰ」においては確かにコミュニケーションが強調されているものの、e-Learning の活用が謳われるなど、教育のメソッドまでが詳細に記述されており、一方「英語Ⅵ」では主として授業内容は「読解力」に主眼が置かれ、これらの科目をすべて「コミュニケーション・ベース」に置き換えれば、それは「授業法の変更」ではありえず、学部設置時に届け出た「講義等の内容」とは全く異なる授業内容となることは明白です。

7. 単に組合から「設置認可や届出設置は,ある年の4月1日における「設置行為」を認可するというより,一定の期間を通じた教育研究活動全体を通じて見た「設置計画」を認可するという性質のものですので,合理的な理由なく変更することは不適切です」という「設置計画履行中の計画変更等について」という文科省大学設置室の「原則」指摘されたため、文科省に提出した「講義等の計画」の字句はそのままに、内容は全く異なった内容に変更し、しかも、文科省の指導を免れようとしているかと存じます。

8. しかも、日本大学側はこうした「授業法の変更」は9月20日に学務委員長が統括する「執行部会」によって決定されたと主張していますが、そもそもこの執行部会には「英語」担当の専任教員は含まれておらず、日大側もこの重大な決定に際して、英語の専門家に相談・諮問したことはなく、執行部会の独断で決定されたことを認めています。

9. また、日大によれば、今後、「教授法」変更に際する詳細については「国際ワーキンググループ」に諮問する予定であると主張していますが、この国際ワーキンググループに所属する唯一の英語関係の委員である間山真准教授(文学修士)は「英文学」、特にディケンズが専門で「英語学・英語教育学」とは無縁です。しかも、12月27日時点でこの「ワーキング・グループ」への諮問の時期は未定とのことです。

10. また、日大側の説明によれば、「国際ワーキンググループ」には、スポーツ科学、危機管理学の専門家が属しており、将来の「専門科目」に繋がる英語教育を構築するとのことです。現在の英語Ⅰ〜Ⅷのいずれの「講義等の内容」を見ても、スポーツ科学、危機管理学の専門との連携を謳っている科目はなく、もし日大の主張を真面目に受けとるなら、それこそ「授業法」の変更で対応できる改革ではなく、完全にカリキュラム内容を変更することが必要になります。

11. また、日本や海外で出版されたものを含め「コミュニケーション・ベース」で、しかもスポーツ科学、危機管理学の専門との連携を考慮して編まれた教科書・マニュアルは存在せず、もし、そういうカリキュラム変更(日大がいう「授業法」変更)を行うなら、八つの英語科目についてそれぞれ新しい「教科書」を書き下ろす、あるいは編纂し直す必要があります。しかし、英文学専攻の間山准教授一人では、文科省に届け出た八科目の英語教科について、既存の教科書の選択すら覚束ないでしょう。

12. もし日本大学側が、本当にこうしたカリキュラム変更(「授業法変更」)を真面目に考えているなら、日大の英語学・英語教育の関係者で「プロジェクト・チーム」を作り、数年がかりで取り組まなければ実現不可能な計画と言わざるを得ません。しかし、本来そういう「計画」は、新学部設置時点で練られているべきものであり、正に「一定の期間を通じた教育研究活動全体を通じて見た「設置計画」」として、学部設置時点までに十分考慮されていなければならないことです。

13. しかし、日大両学部では、9月20日にこの方針を決定して以降、この「授業法」の改変後の授業はすべて三軒茶屋キャンパスの専任教員、あるいは、他学部の専任教員(兼担)三軒茶屋キャンパスの専任教員にも、他学部の専任教員(兼担)にも、科目担当の依頼はしていないとのことです。

14. 驚くべきことに、日大は、文科省の聴取を受けた12月13日の時点でも、また団交が行われた12月27日の時点でも、「英語科目を誰が担当するかは白紙」であり、外部委託の可能性も含めて検討中という答えを繰りかええしています。

15. つまり、日大側の説明を信じるならば、「授業法」を変えるという「執行部会」の方針以外には、全く無計画に、来年度の英語担当者が誰になるかについても、「専任」が担当するという執行部会「内部」での「漠然」とした「合意」のみで、11月初頭に英語非常勤講師16名全員の雇い止めを通告したことになります。

16. しかし12月27日といえば、通常、スポーツ科学部、危機管理学部ばかりでなく、日大の他学部においても、専任も非常勤も含めて全ての授業の割り当てが完了している時期にあたり、これから他学部の専任に授業依頼を行えば、他学部も含めて授業スケジュールは滅茶苦茶になるはずです。これが本当だとすれば、大学執行部として、これ以上無責任な話はありません。

17. 組合側は、現時点で科目担当者が白紙なのであれば、雇い止めの理由が無かった、ということが明らかであることを指摘し、すみやかな雇い止めの撤回を改めて要求しました。

18. その後、12月27日の日大側の主張の真偽を確かめるため雇い止めを通告された組合員2名から、11月に行われた非常勤説明会の「録音」の「書き起こし」(重要部分)を取得した結果、日大側の説明が全く虚偽であることが判明しました。以下は工藤学務委員長が非常勤説明会で話した概要となります。(「書き起こし」については添付文書をご参照ください)

19. この説明会において、確かに工藤学務委員長は最初の部分で「本三軒茶屋キャンパスでは、コミュニケーションベースの英語の教育課程を再構築すること、更には、その教育効果を最大化するために教育メソッド、教材、レヴェル管理、授業評価などを担当の講師に対する管理を組織的に戦略的に行うこととした」と、日大側が12月27日の団交で話した内容を説明しています。しかし、工藤学務委員長によれば、「執行部会」が開かれ決定が行われたのは10月のことであり、その具体的なヴィジョンは日大の説明とは全く異なるものです。

20. 工藤学務委員長は日大が主張した「三軒茶屋キャンパス、あるいは他学部の専任が授業を担当する」とは一言も発言しておらず、「個々の先生方との契約ではなくて、一括したプログラム全体を統制するという形でのプログラムを念頭に置いております」と話し、さらに非常勤講師からの質問に答える形で、「そのプログラムを運営するところとですね、先生方との契約関係が仮に発生した場合ですね、それについて、我々が特に何か申し上げることはございませんのでその点につきましては、まだ、この段階では、例えば、どういう業者であるとか、どういう条件であるとか、そういったことについてはお知らせできませんけれどもそこまでのご説明はさせていただける」と述べています。

21. つまり、工藤学務委員長が念頭に置いているのはすでに組合が前二回の「上申書(情報提供書)」で指摘した「外部語学機関」=「一括したプログラムを統制・運営するところ」への外部委託に他なりません。非常勤講師がその業者に雇われれば「契約できる可能性」もあるかもしれないが、「私ども(=日本大学)が主体ではなくなる」ので約束はできない。また、英語の専任教員は「当事者ではないとまではいえないが」「人事についての事前の了承を踏んでいるわけではない」と述べ、この外部委託が「大振−八」が規定している「学校が責任をもって教育を行うために」「人事権、懲戒・分限権、指揮・監督権を学校が有する」という原則を完全に放棄する「丸投げ」に他ならないこと。

22. また、工藤学務委員長は「本キャンパスの経営体でございます執行部会での決定、またその執行部会での決定と本部との調整、折衝等がありましてですね」それを踏まえて」トップダウンで決定済みであることを暴露しています。

23. さらに由々しいことに、工藤学務委員長は、「文科省は、一挙手一投足までを管理しているわけなくてですね、プログラム全体がどういう理念のもとにどういう目的を持って動くのかについて届け出を出して、それが承認されているということと、それともう一つは科目概要っていうのが文科省への届け出事項として決まっていて例えば、英語Ⅰであれば、こういう能力開発をします、というような目標、目的がそこに記載されている。今回の判断は、その目標、目的を変更しないで、そのアプローチの仕方を実質的に変更することで、これ自体が文部科学省に対する申告であるとか、許諾を得て行うことでは、性質上ない」とまで極言しています。

24. つまり新学部設置の際文科省に届け出た「授業等の内容」の字句さえ変えなければ、「アプローチの仕方」を「実質的に変更」しても、文科省の指導に従う必要ないと言っているわけで、これは、大学設置行政そのものへの挑戦と言わねばならないかと思います。

25. 組合といたしましては、引き続き、団体交渉による粘り強い交渉を続ける一方、1月に予定されているという文科省の日大への調査を待って、改めて、国会議員によるレクチャー、日大問題をテーマにした院内集会等を視野に今後もこの問題に取り組んでいきたいと考えております。

26. ことは今後の大学のあり方に関わる重大な問題を含んでおり、文科省関係各位のご高配を賜りますよう改めてお願いする次第です。    

以上
組合担当者連絡先
大野 英士(おおの ひでし)
〔web版では連絡先を省略〕




【資料(4)】

2018年3月6日
文科省高等教育局
大学振興課        林 剛史様
高等教育企画課大学設置室 麻生 亘様
首都圏大学非常勤講師組合
副 委 員 長 大 野 英 士
上申書(情報提供書)その4
拝啓、
 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
 「首都圏大学非常勤講師組合」副委員長大野英士でございます。
 2017 (平成29)年12月22日の畑野君枝議員のレクチャーの際には、年末のお忙しいなか、お時間をお割きいただきありがとうございました。重ねてお礼申し上げます。
 さて、すでに1月5日にお送りした「上申書(情報提供書)その3」の後、市ヶ谷の私学会館(アルカディア市ヶ谷)において、日本大学と当組合との間で、2018(平成30)年1月29日、2月28日、二回の団体交渉が行われました。また、3月2日には、おなじ私学会館にて、当組合と友好関係にあり、主として大学で教える外国人講師を中心に組織している「東京全国一般南部労働組合・大学講師組合(University Teachers Union Tokyo Japan 略称UTU)」と日本大学との間で団体交渉が行われました。驚くべきことに、この三回の団体交渉において、日本大学の主張は全く食い違い、結局、日本大学が最初に目論見ながら、当組合の抗議、および、文科省からのご指導の結果、当然諦めていたと思われた外部語学学校、具体的にはウエストゲイトと契約を結び、しかも、この間の文科省のご指導との間で辻褄をあわせるため「授業中、教えるのは専らウエストゲイトの社員であり、専任教員は教室内に待機するが、ただウエストゲイトの講師が授業をするのを眺めているだけ」だという驚愕の実態が明かになりました。この経緯を説明するため、追加の上申書(情報提供書)を提出させていただきます。
 林様、麻生様におかれましては、先日の畑野君枝議員レクチャー、および本「上申書(情報提供書)その4」をもとに、改めて日大スポーツ科学部・同危機管理学部の実情を詳細に調査され、大学設置法のあり方や、文科省の指導そのものを愚弄するような日本大学の対応について、是非、適切な指導を行っていただきますようお願い申し上げます。
敬具
【1月29日団交における説明】
 当組合との1月29日の団交における説明は、以下のとおりでした。
1. 雇止めの経緯 2017(平成29)年9月20日開催の臨時執行部会議において、英語科目におけるカリキュラムの運用方法を見直し、原則として大学専任教員(両学部の専任教員及び兼担教員=他学部の専任教員)が担当するという方針を決定するとともに、現在委嘱している非常勤講師については、平成30年3月31日の任期満了をもって、再委嘱しないことが決定された。

(但し、11月上旬に工藤学務委員長を中心に行われた非常勤講師説明会において、工藤学務委員長は「外部語学学校」への業務委託(丸投げ)を前提に話を進めており、文科省への「大学設置計画」は形式的なもので、単に、「授業科目」と「講義等の内容」を変更しなければ、実態はこれとかけ離れていても問題はないという趣旨の説明を行っていた。これは、1月5日提出の「上申書その3」でこの説明会に出席していた非常勤講師の録音テープからの書き起こしを添えてご報告した通りである。因みに、工藤学務委員長によれば、この執行部会議が行われたのは9月20日ではなく、実は10月のことであったとのことで、団交における日大側の説明は全て後付けの虚偽であることは明白である。)

2. 再構築した運用方法は、専任教員がすべての英語科目の単位認定を行うことにより、「教学に関する全学的な基本方針」の下で、責任をもって、かつ戦略的にマネジメントを貫徹できる体制を構築し、英語プログラムに全体に対する質保証を組織的に行うことをめざしている。

3. 但し、1月29日の段階では、専任教員・兼担教員には全く依頼等は行っておらず、最終的に人員配置が決まるのは2月末になる。

4. 具体的な手法および期待できる効果については、
① 統一テキスト、統一教材を用い、組織的に講義を行うことで、集団全体としての教育効果を望めること、
② 週2回、異なる技能を開発する為に展開される英語授業を専任教員であれば2回とも同一の教員が担当することが可能となること、
③ 学生の1年間の伸びを異なる技能に目配りしつつ、トータル的に進捗管理できること等があげられる。
④ また、専任教員であれば、定期的な打ち合わせ・会議を開催することで、授業進捗状況等の確認、改善することが可能であり、テストによる定量的評価だけでなく、定性的評価を行うことが可能である。
(日本大学代理人弁護士「回答書」「危機管理学部及びスポーツ科学部非常勤講師の雇止めの件について」平成30年1月29日)

5. また、団体交渉においては、「回答書」の単位認定権者というのは、単なる単位認定だけをおこなうのではなく、授業の担当者ということであることを組合側は何度も確認し、堀事務長はそれを肯定していた

6. つまり、当然に、業務委託により、語学学校等に雇用された教員に授業を担当させることは無い、と組合側は理解した

【2月28日団交における説明(堀事務長)】
1. この間の学内調整により、英語科目を運営できる人員の確保がつき、4月より支障なく授業が行える体制になっている。
その具体的内容であるが、
① 専任5人(4人の専任が、各10コマを担当し、1人の助教が7コマを担当する)
(助教の本来の持ちコマは5コマなので、これは日大の内規からしても過重な負担ということになります。ただし後述のようにこれには重大なカラクリ=欺瞞があります)

② 他学部から兼担教員を12人配置する。
③ 英語科目(1~8)の授業コマ数は、80コマだが、その一部を業務委託で雇う外国人講師との「ペアティーチング」で行う。
④ 業務委託で雇われるアシスタントは、会話やライティングの指導を行う。
⑤ 専任教員はすべての授業に出席する。
⑥しかし、アシスタントがつくので、授業時数を1コマではなく、0.5コマと換算する。
⑦ TA(Teaching Assistant)がつく授業においては、他の授業でも、授業時数を1コマではなく、0.5コマと換算しており、それと同じ扱いにする。

2. 専任教員の担当講義数は、教員によりさまざまだが、通常コマ(専任一人が教える授業)2~3講義、ペアティーチング(アシスタントとペアを組んで授業をする授業)10~12講義という場合もある。

(これも、専任の本来の持ちコマは他学部出講も含め上限10コマなので、最大15コマというのは、日大の基準からして過重な負担ということになります。ただし、これについても後に述べるように重大な「カラクリ」=欺瞞があります)

3. 業務委託する語学学校はウエストゲイト社であるが、現在、まだ同社との契約は結ばれていない。

4. これに対し、組合側は、今回、専任・兼担・助教のみで授業を持たせるという日大の方針は、工藤学務委員長を中心に計画されたウエストゲイト社への授業丸投げが、組合の抗議や文科省の指導によって、当初の目論見通り実施できなくなったものの、田中英壽理事長から「非常勤講師組合には絶対に屈服するな」と厳命された(組合側の掴んでいる内部情報)ため、やむなく、専任や助教に規定の持ちコマ数を超えて過剰な負担を強いる形で、後付けで、このような変則的なやり方を持ち出してきただけで、1月29日団交で代理人弁護士が持ち出してきた理由も、こうした無理を通すための便宜的な説明にすぎないのではないか ? と主張した。

5. 統一テキスト、統一テスト、あるいは週2コマを一人の教員が担当する、あるいは外部語学教員とペアを組むなど、従来通り非常勤講師を使っても全く問題なくできることであり、少なくとも組合員7名の雇い止めを撤回し、専任の負担を軽くした方が、日大の教育・研究両面に効果があることを主張した。

6. 日大側は、次回の団交までに、組合側の要請を検討することを約束した。

【3月2日UTU団交における説明(堀事務長、工藤教務委員長)】
1. ペア授業は、チームティーチングではない、つまり、専任教員は、全ての授業に出席するが、アシスタントに指示をだしたり、監督したりはしない、

2. 専任教員は、授業の計画を立てたり、成績評価を行うが、授業時は、「観察」以外なにもやらない。つまり、授業は専ら業務委託された語学学校講師が行い、専任教員は、講義、授業は行わない、学生の指導は行わない。

3. 工藤教務委員長は、ウエストゲイトに委託する補助者(アシスタント)について、学部レベルの英語教授法の資格を持った者、1000時間の教授経験のあるものを用いる、と発言した。

4. しかし、もともと外国人非常勤講師を多数組織しているUTU側には、ウエストゲイト社の事情に通じたネイティヴの外国人講師講師が出席しており、
① ウエストゲイト社に勤めるネイティブ講師のなかには、そもそも工藤学務委員長がいうような、「学部レベルの英語教授法の資格を持った者」や「1000時間の教授経験のあるもの」に該当する教師はいない。
②ウエストゲイトは、契約期間3か月、あるいは3〜5か月の者の二種類しかおらず、1年間の授業を継続して担当できる者がそもそもいない。
ということを指摘した。しかし、日大側からはそれに対する明確な反論はなかった。

 すでに、前回までの「上申書」でも度々指摘しているように、【設置計画履行中の計画変更について】(文科省)によれば、「設置認可や届出設置は,ある年の4月1日における「設置行為」を認可するというより,一定の期間を通じた教育研究活動全体を通じて見た「設置計画」を認可するという性質のものですので,合理的な理由なく変更することは不適切です。ただし,完成年度以前であっても,教育研究活動をより充実させるためなどの明確で合理的な理由がある場合は可能です」とされています。

 しかし、日大スポーツ科学部・危機管理学部の今回の「変更」は、日大が「大学設置計画」で届け出た「講義等の内容」とは、実態において全くかけ離れており、これが本当に許されるなら、「授業科目」の名称と「講義等の内容」の「字句」さえ変えなければ、「学部完成前」に、実質的な授業内容はいくら変えても構わないということになります。

 また、ペアティーチングを実施するといいながら、専任教員は教室にはいるものの、実質なにも教えず、「学部レベルの英語教授法の資格を持った者」や「1000時間の教授経験のあるもの」に該当する教師などいないとされるウエストゲイト社の講師のみが授業を担当し、専任教員は教室の隅で観察するだけ、という授業運用形態の改変が、文科省がいう「教育研究活動をより充実させる」ような「明確で合理的な理由」となっていないことは明かです。

 また、組合が把握している情報によれば、日大三軒茶屋キャンパス執行部は、他学部の専任を兼担教員として授業出講を要請するにあたり「今年1年限りでいいから」と、無理づくで教員をかき集めています。この間の日大の欺瞞的な組合との対応を見れば、非常勤講師の雇い止めが日大側の思惑通り無事終われば、来年からと言わず、今年(2018年)の4月からでも、授業を「観察」させるためだけに配置した専任教員を引き上げるであろうことは、当然予想されるところです。

 4月になり授業が始まれば、専任教員がウエストゲイト社の講師を「観察」するために常時教室内に待機しているかを、組合や外部機関がいちいちチェックすることは不可能です。大学設置基準に基づく届出を「形式的には遵守」する「ふり」を見せ、「文科省」の指導を欺く目的「のみ」で、日大理事会が取った「専任教員を教室内に待機させ、本人は授業を行わずウエストゲイト社の講師の授業を観察させる」というこの措置を取りやめることはいつでも可能です
そうなれば、実質的に授業を行うのはウエストゲイトの講師のみということになり、専任に10コマ〜15コマ、助教に7コマを担当させるといっても、それは単に「名義貸し」を行わせるだけですむことになります。
こういう事態が実現すれば、工藤学務委員長らが当初から目論んでいた、ウエストゲイト社に英語の授業を完全に「丸投げ」する計画は、その目論見通りに完成することになります。
つまり、授業の丸投げを禁じた文科省からの指導は完全に無視され、新学部設置時に日大が文科省に届け出た「設置計画」とは、全く異なる内容の授業が堂々と行われる事態がまかり通ることになるわけです。そうすれば、敢えて申し上げれば「大学設置計画」、ひいては「文科省」そのものの存在意義すらが問われることになりかねません。

 ことは今後の大学のあり方に関わる重大な問題を含んでおり、文科省関係各位のご高配を賜りますよう改めてお願いする次第です。    
以上

組合担当者連絡先
大野 英士(おおの ひでし)
〔WEB版では連絡先は省略〕


【資料(8)】

2018年3月12日
文科省高等教育局
局長 常盤 豊 殿
首都圏大学非常勤講師組合
委員長 松村 比奈子
申入書

拝啓、

 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、この間、日本大学三軒茶屋キャンパス執行部会が2018年3月末で英語科目を担当する非常勤講師15名全員を雇止めとする決定を行った件に係わり、当組合の大野英士副委員長より、貴局大学振興課および高等教育企画課大学設置室担当者宛てに4回にわたり上申書を提出させて頂いたところです。しかしながら、この度、当組合は、貴局大学振興課の林剛史氏について担当者として不適切と思われる状況があることを把握致しました。そこで、下記のように申し入れをさせて頂きます。
敬具



1. 林剛史氏と日本大学三軒茶屋キャンパス執行部との関係について

 林剛史氏は、2018年3月7日に開催された2017年度日本大学理事長特別研究シンポジウム「大学における危機対応とレジリエンス」(会場 日本大学三軒茶屋キャンパス 1号館3階1310教室)にパネリストとして出演しています。このシンポジウムは、「日本大学理事長特別研究」の研究助成を受け、2015年度より3か年計画でスタートした「危機管理学の構築とレジリエントな大学の創造のための総合研究」に関連するもので、林氏は、この研究に当初から深く係わっていた為に、今回のシンポジウムでもパネリストとして招かれたものと推察されます。このシンポジウムのパネリストとして林氏と席を並べた福田充危機管理学部教授は、この研究の代表者ですが、危機管理学部次長の立場にあり、三軒茶屋キャンパス執行部会の一員として、今回の雇止めの決定を行った当事者のひとりでもあります。
 上申書の提出を踏まえて2017年12月22日には、文科省レクチャーが開催されましたが、その際、林氏は、大学振興課の担当者として出席し、当組合からの日本大学への指導要請を受け、適切な対応を行うことを約束していました。
 林氏が、3年間に渡り、この総合研究に深く係わり、福田学部次長らと日頃から懇意にしていたとすれば、日本大学への適切な指導を行うべき担当者としての資格に当初から欠けていたと推察されます。この場合、貴職は、上申書の内容を踏まえ、大学振興課については、林氏以外の適切な者を担当者とするよう指示を行うべきでした。
 

2. 日本大学三軒茶屋キャンパス執行部への適切な指導と林氏に対する処分

 「上申書その4」に記載の通り、日本大学三軒茶屋キャンパス執行部は、自ら届け出た大学設置計画に記載している英語科目担当非常勤講師の全員を雇止めにするのみならず、これから文科省に科目担当者として届け出る者は、実際に授業を行うことは無く、アシスタントと言う授業担当者と受講学生を観察するだけ、という手法で、文科省の指導を回避しようとしていると推察されます。貴職が日本大学三軒茶屋キャンパス執行部によるこのような欺瞞的な危機管理を許すことなく、適切な指導を直ちに行うことにより、三軒茶屋キャンパス執行部が、非常勤講師との当初の契約を誠実に履行するとともに、大学設置計画の実施へ向けて誠実に努力する状況を実現して頂きたく、お願い申し上げます。
 さらに、三軒茶屋キャンパス執行部の現状を黙認してきた林剛史氏の担当者としての責任は免れません。あわせて、貴職が林氏に対して厳正な処分を行うよう求めるものです。


3. 本件担当者連絡先

大野 英士(首都圏大学非常勤講師組合副委員長 日本大学ユニオン準備会事務局長)
〔web版では連絡先は省略〕

今井 拓(首都圏大学非常勤講師組合副委員長 日本大学ユニオン準備会事務局次長)
〔web版では連絡先は省略〕


4. 期限

 1週間以内(3月19日まで)に、日本大学三軒茶屋キャンパス執行部に対する適切な指導を行うとともに林氏に対する処分の方針について文書で回答を行うことを求めます。

以上


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●代表 志田 慎 (生物資源科・経済学部) mcts08あっとgmail.com
●副代表・代行 井上悦男 (文理・法・商・危機管理学部) inoue_etsuo4949あっとyahoo.co.jp
●事務局次長 今井 拓 (経済学部) 電話090-4006-2990 taku_imai_あっとhotmail.com
●真砂(マナゴ)久晃 (文理・危機管理・スポーツ科学部) er9h-mngあっとasahi-net.or.jp

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